エッセイ

私が生まれた時、
母は泣きながら私に「ごめんね」と言った。
それを見かねた父が、
そんな風に育てたら申し訳ないだろ！といい
父は私に「ありがとう」と言った。
「こんな体に産んでごめんね」から
「私たちの元に産まれてきてくれてありがとう」と。
それから2人の親は「ありがとう」と育ててくれた。
「ありがとう」で育てられた私は
「ありがとう」と言えない時もあった。
それでも今は、たくさんの
「ありがとう」に支えられて生きている。
生かされている。

子どもと私

『子どもと私』

小学校の前を通ると、
小学生の集団に遭遇
７人はいただろう。
彼らは、私の顔を見るなり
友達同士コソコソ笑っている。

「あの人　顔が曲がってるよ　ギャハハ」

その場から離れると、
彼らは、
私の顔を見なかった友人を連れて追いかけてきた。

そして、その友人も
私の顔と体を見て
クスクスと笑うのだ。

私は「またか」と思う。
以前の私なら、
何も言えず、
見て見ぬふりをして逃げただろう。

でも、今の私は違う。

７人が私の周りに集まると
振り返り
「こんにちは！」と挨拶をした。
彼らは、突然の見知らぬ男の声に
ビックリしているのか、返事はない。

続けて私は、顔と変形している手を指さして
「
これは、生まれつきの病気なんだぁ
病気で、顔が曲がっているし、
手も曲がっている。
でも、痛くないし、
うつったりもしないんだよ
」
さっきまで、
コソコソ笑っていた彼らの表情は
一瞬にして変わった。
私の言葉を、おとなしく
真剣に聞いてくれているのだ。

最後に、私が
「ありがとうね。またね。」と、
別れを告げると…

彼らの一人が、
「こちらこそ、ありがとうございます！」と
大きな声で御礼の言葉をかけてくれた。

なんとも言えない温かさに、
また一歩、進めた気がした。

なぜ、私に障害があるのだろう

「なぜ、私に障害があるのだろう」

天理教では、このお身体は
神様からの「かしもの・かりもの」と
教えていただいています。
私たちが、呼吸をしているのも
心臓が動いているのも
自分の意志や力で動かしているのではありません。
そして、姿・形も人それぞれ違います。
背が高い人がいれば、低い人もいます。
肌が黒い人がいれば、白い人もいます。
障害がある人もいれば、ない人もいます。

私には、生まれつき障害があります。
この障害も、
自分で望んであるのではありません。
しかし、
神様からお借りしているのは同じです。

我々、みんなの神様は、
「人間が陽気ぐらしをするのを見て共に楽しみたい」
そう思われ、人間をお創りくださいました。

私たちは、
陽気ぐらしをする為に生かされているのです。
障害があることで苦しんだり悩んだりもしますが、
神様の「陽気ぐらし」の思いは変わりません。

私の身体に、障害があるのは、
「陽気ぐらし」を目指す為のプレゼントなんです。

物忘れが激しいお爺ちゃんが、
「天理教」「鈴木勇」も覚えられない中
「あの障害がある子」と言って覚えてくださいました。

病気があるお婆ちゃんは、
私の姿を見て「リハビリを頑張る」と言ってくださいました。

自殺をしようとした女性は
「天理教の鈴木勇」を思い出し
踏みとどまりました。

この身上(障害)を通して
にをいがけ・おたすけに歩かせていただける事は
本当に、ありがたい事です。

生まれてきた理由

神様の思いで
生きてはいけない命はなくても
人間がつくりだした
生きてはいけない命がある
神様の思いは
高山も谷底もなくて平なれど
人間がつくりだした
高いモノと低いモノがある
いつになっても変わらない現実に
悶え苦しんでいる、そんな私を
神と人が心を支えてくれる
私は、悪者を探して責めるのか
神の思いを知らない人間に
神の思いを伝えていくのが
私の使命なんだとおもう

English essays

Children and ME

In front of an elementary school,
I encountered a group of students.
Maybe about seven students were there.
As soon as they saw my face,
they started laughing and sneering.

“Look at him! His face is twisted. Gya-ha-ha.”

When I was passing by them,
they caught up with me with students who had not seen me yet.

And their friends also began laughing at my face and body.

I feel sad and think to myself in my mind,
“again・・・”
In the past,I used to escape from these situations by pretending not to notice anything.

Now,however,I respond diffrently than I would have in the past.

When they came up to me,
I turned around and said to them,
” Hello,how are you? ”
They seemed to be surprised at my sudden words and they said nothing.

I continued. I talked to them, pointing at my twisted face and hand.
“This is my sickness ever since I was born. Because of it, my face and hand
are twisted. But, it is not painful and it is not infectious either.”

Then, their laughing attitude changed suddenly. They were listening to my
words seriously.
At last, when I was leaving, I said to them, “Thank you very much. See you again.”
Then one of them said to me politely. “Thank YOU very much.”

My heart filled with warmness. I felt that I had made another small step forward.

Thank you minds

When I was born,
my mother said to me “I am sorry” with tears.
Looking at her, my father told her not to feel that way and he said to me
“Thank you” instead.
From “I am sorry to bear you with such a disabled body.” to “Thank you for
being born to us.”
Since then, my parents have raised me with a thankful mindset to this day.
To be honest, I,however, had times when I could not feel thankful.
But now I can understand and appreciate that I am living surrounded by many
thankful people, and I am very grateful to have their support.

My Joyous Life
The world does not exist for “Me” only.
The world exists for “Me” and “You”.
My right ear can help to hear for my disabled left ear.
My right ere can help to see for my barely visible left eye.
My right hand can help my twisted left hand.
My right lung works hard for my naturally lost left lung.
In order to support my daily life, my heart works very hard continuously.
All parts of my body help each other to support me in existing,here and now.
I am so proud of my body.
Even if I am sneered at as “the physically disabled”,
I want to convey my feeling of gratitude with pride.
Joyous Life exists here and now.
The fact that I am existing here and now is more precious than anything.
Like my body, I hope all human beings will exist by helping each other.